機関紙「建築設計08」が発行されました

出版

機関紙「建築設計08」が発行されました。詳しくは以下の販売サイトを御覧ください。
【建築設計オフィシャルストア】
http://www.store.adan.or.jp/items/29924938

建築設計08「建築家の眼差しは時代に翻弄されるのか」

日本建築設計学会が復活に向けて注力している難民収容船アジール・フロッタンなどの建築に対するル・コルビュジエの眼差しや思考の跡、周囲の人とのつながりなどが見えたル・コルビュジエの船再生委員9人の視察。戦中から戦後、高度経済成長期、バブル崩壊以降など激動の時代を生き、建築設計や研究に奮闘した上田篤へのロングインタビュー。「自分に正直な建築」というコミッショナー宮本佳明からの問いに次世代を担う若手建築家が応えたArchitects of the Year 2019。ル・コルビュジエ、上田篤、Architects of the Year 2019受賞者はそれぞれ異なる時代に建築設計を担った(担っている)建築家だが、各時代に産業革命や戦争、バブル経済崩壊、現在猛威を振るう新型コロナウイルスによるパンデミックなど、社会を揺るがす大きな事象が起きている。彼らを見ていると、建築家は新たな価値観が生まれるような、うねりを持った潮流の中で、地に足を着け、変わりつづける時代を捉えながら建築を設計してきたと言えるだろう。一方で建築家としての眼差しは揺れ動く時代の中でいかに未来へ向けられていた(いる)のだろうか。新たな時代を担う建築家は、前の時代を担った建築家が見据えた眼差しの上に立つのだろうか。目に見えて時代がうねりを打っているように感じる今だからこそ「建築家の眼差しは時代に翻弄されるのか」という補助線をもって本書を読み、より大きな流れの中で建築を設計することを問い、再構築してほしい。
岡本雄大

 

―目次―
「Architects of the Year 2019」入選展
テーマ「自分に正直な建築」
[総評・講評]
宮本佳明(コミッショナー)
[作品]
佐々木翔
山田寛
髙木貴間
中村篤史+福山弘
藤野高志
板坂留五
能作文徳+常山未央
三木万裕子+佐藤圭
細海拓也
田中亮平
[インタビュー]
金森秀治郎(「日本橋の家」オーナー)

アジール・フロッタン復活プロジェクト
9人の委員が現地を歩いて触れて感じた9 つのコルビュジェ
[視察レポート]
遠藤秀平
藤脇慎吾
トーマス・ダニエル
光嶋裕介
前田茂樹
辰巳明久
竹口健太郎
宮本佳明
竹山聖

連続インタビュー 関西の建築家たち02
上田篤「昭和馬鹿」
作品紹介(「火の橋」、「橋の博物館」、「探検の殿堂」)

建築家の目を肥やす本
紹介者
「Architects of the Year 2019」受賞者
遠藤秀平(ル・コルビュジエの船再生委員会委員長)
林陽一郎(連続インタビューコーディネーター)

活動記録

賛助会員情報

――
編集長   倉方 俊輔
編集委員  藤井 章弘
編集協力  岡本 雄大
デザイン  岡本 雄大、木村 幸央
ロゴタイプ André Baldinger|Baldinger • Vu-Huu
表紙写真   岡本 雄大
発行者    一般社団法人日本建築設計学会
発行日    2020年5月1日
印刷     株式会社国際印刷出版研究所