Livable City(住みやすい都市)をつくるⅡ -リバブルシティ:都市戦略と生活の質から考える- 【7/23】

2016.07.12

投稿者:遠藤秀平

神戸大学国際シンポジウム-1

今日、世界の人口の過半が都市に居住するが、縮退時代の日本の都市が抱える課題も多様化している。こうした中で、都市の将来像の考え方の一つにLivable City(リバブルシティ=住みやすい都市)という概念がある。Livabilityとは「住みやすい、快適な、生き生きとした」という指標だが、特に成熟社会である日本において長い時間をかけて醸成された既存の社会・環境資源やインフラのストックを活用しながら、多世代の利用に供する持続的な都市の創成が求められている。また、リバブルシティをつくるためには、ハードのみならず「社会」「環境」「文化・芸術」「生態」「経済」など多様な視点と包括的なアプローチが必要となる。世界的な都市間競争の視点からのリバブルシティ指標や都市ランキングなど外に向けた〈都市戦略〉と、同時にそこに住む人の視点〈生活の質、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)〉の双方向からリバブルシティのつくり方を考えることが、今後ますます重要になると考えられる。

これらの課題に産官学民が当事者となって取り組むには何から始めればよいのだろうか?

本シンポジウムでは、2015年度に開催した神戸大学リバブルシティ国際シンポジウム-Public Space Designからの都市戦略—に続く第2弾である。どのように住みやすい都市(Livable City)をつくることが可能か?都市戦略やアプローチに関しては、世界一のリバブルシティに選定されたメルボルン市職員のAustin Ley氏(オーストラリア・メルボルン市スマートシティフィス)を招聘し、都市ランキング向上のための戦略的なリバブルシティ施策の展開についてご講演頂く。
また、リバブルシティ創成の核になるパブリックスペースのデザインを展開するSacha Coles氏(Aspect Studiosディレクター)からは、パブリックスペースから展開する都市生活の質向上のための実践についてご講演頂く。
第2部では、「Livable City (住みやすい都市)のつくりかた」を日本でどのように展開可能か、神戸で住みやすい都市づくりに挑戦する小泉寛明氏(Lusie / 神戸R不動産)、槻橋修(神戸大学准教授)、福岡孝則(神戸大学特命准教授)による報告のあと、基調講演者を交えながら「Livable City(住みやすい都市)」の挑戦と実践から今後の課題や方向性を共有し、産官学民で「リバブルシティのつくり方」を考える積極的な議論の場とすることを期待する。

 

〈︎シンポジウム情報〉

日時: 7月23日(土)13:00~17:00 (開場12:30)
申込: http://goo.gl/forms/91Q5XehsLbdR9S193 よりご登録ください。(要申込・参加無料)
会場: グランフロント大阪北館タワーC 8階 ナレッジキャピタル・カンファレンスルーム タワーC ルームC01+02
アクセス:https://kc-i.jp/access/(JR大阪駅より徒歩5分)
主催: 神戸大学大学院工学研究科建築学専攻 持続的住環境創成講座
http://www.edu.kobe-u.ac.jp/eng-arch-sled/
共催: 積水ハウス株式会社
お問い合わせ: kobesled@gmail.com


〈シンポジウム登壇者〉

Austin Ley(メルボルン市スマートシティオフィス・プラクティスリーダー/Austin Ley Consulting)
Sacha Coles(ASPECT Studios ディレクター)
小泉寛明 (Lusie / 神戸R不動産)
槻橋修(神戸大学 准教授)
福岡孝則(神戸大学 特命准教授)
遠藤秀平(神戸大学 教授)